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てんかんって!?

てんかんは疾病です。正しく理解を・・・

症状

「てんかん」

と聞いてみなさんが思うのは「突然倒れて、泡を吹く」や「泡を吹いて倒れる」だと思います。私もそう思っていました。私が実際に目の当たりにして分かったのは、突然と言うよりは前兆がありました。そして倒れ、その後、呼吸が回復した後に泡を吹くようです。

知らされていない、知識もない、だから「突然倒れて、泡を吹く」となるようです。

事前に知らされ知識もあれば、怪我をすることも慌てる事もなく、冷静に対処できる病気のようです。

※「てんかんと」は、「てんかん」と言う一つの病気があるわけでは無く、てんかん発作を繰り返す脳の病気の総称です。

症状
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対処法

まず、慌てない。発作が強直性の場合、昔は舌を噛まないように固い物を口の中に入れ噛ませる、何もない場合は手を入れ舌を噛ませないように、とか、色々言われていました。しかし、近年では手を入れると噛み切られる、固い物では患者が怪我をする可能性もある。と言う事から絶対に避けるよう指導されています。前兆に気が付けば、素早く患者が周囲の物に打つかって怪我をしないように、また、我々も怪我をしないよう、最優先するのは周囲の安全確保です。

「発作時に呼吸が止まり、顔色が変わっても慌てない!」我々に出来る応急処置は無いようです。普通は1分~数分で発作はおさまり、その後10~20分以内に意識が回復することが多いのでそのまま見守るしか有りません。下手に支えようとか抑えようとしない事です。強直性の発作時は無理です。また、発作が長く続く、または、断続的に続く場合は救急車の要請をします。

【発作の介助】日本てんかん協会の「発作に出会ったら」で詳しく解説されていますが、いきなり直面して出来ますか・・・?「発作に出会ったら」

ここで大事なのは、今後の再発・治療のために発作時の症状を冷静に観察・記録して具体的・正確に医師に伝える事です。慌てて余裕がないでしょうがスマホなどで録画が出来れば良いのですが・・・。

最後に、大半の発作は一過性で時間が経つと自然に回復します。回復後は普通に活動しても問題はないようです。

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分類

分類としては、大きく分けて全般発作と部分発作に分けられ、全般発作は脳全体から、部分発作は脳のある部分から始まります。特徴として全般発作は最初から意識が無くなります。それに対して部分発作は「意識消失」を最初から伴わない一部位からの発作です。

全般発作

全般発作は、大脳の脳深部で過剰興奮(電気信号の異常)が起こり、脳全体が一気に過剰興奮状態となって引き起こされる発作です。発作直後から意識がなくなったり、全身に症状が現れたりする発作で、また、けいれんは通常左右対称に起こります。

欠神発作(小発作)

小児に多くみられる発作で、成人に見られることはまれです。主な症状としては意識消失です。前兆もなく、一瞬、意識が途切れぼんやり一点を見つめていたり、手に持っているものを落としたり、と言った運動症状がみられ、発作が終わると急にハッとしたように我にかえります。

定型欠神発作と非定型欠神発作に分けられ、非定型欠神発作は脱力などの筋緊張の変化がより明瞭で、発作の始まりと終わりがより緩徐であることが特徴です。

ミオクロニー発作

特発性、症候性のいずれの全般てんかんにも見られ、突然、全身がピクンとなるような強い筋の攣縮(ミオクロニー攣縮)が、手足、頭、体幹、両側同時に現れる発作です。

思春期に多く、発作で転倒することもありますが、その多くは単発性で瞬間的な症状なため意識障害を伴いません。そのため、患者自身が自覚していない事も多く見逃されることがあります。

まれに、顕著な左右差を示すものもあり、ジャクソン発作と誤診される場合があるようですが、覚醒後、数時間以内にピクつきが集中して起こっている場合には、ミオクロニー発作の可能性を考える必要があります。
※攣縮(れんしゅく)とは、突発的に起こる不随意な筋収縮で局所的なものを言います。

脱力発作

症候性全般てんかんのみに見られ、身体の力が一瞬抜けるため、起立時などに発作が起きると急激に倒れると言う発作です。一般的に発作の持続時間は短く数秒以内ですが、倒れた際に怪我をする事が心配です。
※症候性てんかんとは原因となる基礎疾患が脳に有ると言う事です。

強直発作

意識消失とともに全身が左右対称に硬直します。目は見開き、口はへの字に結び、両方の肩が上がり、両手は万歳のような姿勢でピンと伸ばします。一般的に発作持続時間は数秒から十数秒と短く、難治性の発作で、症候性全般てんかんのみの症状です。

間代発作

乳幼児に多く、症候性全般てんかんのみの症状で、意識消失とともに全身が左右対称に律動的(リズミカル)な筋肉けいれんを起こす発作です。発作持続時間は数秒から1分以上にわたります。

強直間代発作(大発作)

特発性、症候性、いずれにも見られる全般発作で、何の前兆もなく突然意識不明で倒れます。叫び声が発せられることもあり、倒れる前後から全身が強直性けいれん(筋肉の強い緊張で手足が突っ張る)を起こします。

1分以内に治まりますが、この間は呼吸が停止しているために、チアノーゼがみられます。その後に関節の屈曲と伸展を交互に繰り返す間代性けいれんに移行し、この時に舌をかんだり、失禁がみられたりします。

間代性けいれん終了後すると、深呼吸状態になり、口中に溜まった唾液が泡となって吹き出されます。(「てんかん」は泡を吹く、と言われるのはこれを見てです)その後もうろう状態や自然睡眠に移行しますが、数十分(30分程度)で覚醒します。で、発作中のことはまったく記憶に残らないのです。

※チアノーゼ(血液中の酸素濃度が下がるため、皮膚や唇が紫色になること)

部分発作

部分発作は、大脳皮質のすぐ下にある一部位から発生した過剰興奮(電気信号の異常)により引き起こされる発作です。過剰興奮がその一部位だけの場合、その部位の脳の働きに一致した症状が出ます。

例えば、手を動かす働きの部位が過剰興奮を起こした場合、手が勝手にけいれんを起こしたり、突っ張ったりします。このように発作の原因場所が一部の脳に起因するものを、部分発作と呼びます。

単純部分発作

症状は突然始まりますが「意識消失」は伴いません。突然始まり、突然終わるといった短い時間で起こります。過剰興奮が起きている脳の部位によって症状は異なり、「運動発作」「身体発作」「精神発作」と脳の部位によって症状は多様です。

  • 運動発作
    手や顔の一部がひとりでに引きつったり、意識しないのに声が出たりする
  • 感覚発作
    皮膚の一部がチクチク感じたり、しびれたりする
  • 自律神経発作
    顔色が真っ青になったり、または赤くなる。汗が出たりもする。
  • 精神発作
    以前体験した景色と感じる(デジャブー)や、見ているものが小さく見えたり大きく見えたりする。また、言葉が出なかったりする。

複雑部分発作

発作時には意識を失い、もうろうとしている。「意識を失う」というのは、反応しない、刺激にも気が付かない、後で発作時のことも覚えていないということです。しかし、呼びかけには「うん」と返事をしたりします。

意識障害は数十秒から数分間におよび、意識障害の始まりと終わりは欠神発作に比較して、よりゆっくりとしています。症状は意識消失に加えて、同じ動作を繰り返す「自動症」なども伴います。

  • 自動症
    意識がないままに単純な動作を続ける

症状・原因は多岐にわたり、以上はその一部に過ぎません。

二次性全般化発作

部分発作から全般発作に移行する発作で、主に現れる発作は強直間代発作です。

  • 単純部分発作から強直間代発作に移行する
  • 複雑部分発作から移行する
  • 単純部分発作から複雑部分発作を経て移行する

移行タイプは三つに分けられますが、単純部分発作、又、複雑部分発作が明確でない場合もあります。

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